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【エファ通信230号】エファ夏募金2022終了せまる!
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こんにちは。エファジャパン事務局です。

 

8月15日は、戦後77年目の終戦記念日。「77年」というのは、明治維新(1868年)からアジア太平洋戦争終結までと同じ長さです。

 

少し古い記事ですが、2015年1月24日付の日本経済新聞「戦後日本70年の総括」によると、戦後70年のあいだに戦争や戦争行為に加担しなかったのは、国連加盟国193カ国のうち、日本を含むわずか8カ国だそうです。

 

東南アジアは、最近まで戦禍に見まわれていました。ラオスで戦争が終わったのは1975年、カンボジアにいたっては1991年。つい31年前のことです。

 

この77年間を、みなさんはどう捉えますか。

 

今回はラオスの戦争を経験した人にお話を伺いました。悲惨な戦場で考えていたこと、そして今ウクライナで起きている戦争に思うこととは…?

 

どうか一日も早く、世界に平穏な日々が訪れますように。戦後77年目の日に、あらためて祈ります。(事務局)

戦禍を語り継ぐ-ラオスで何があったのかー【エファ夏募金 2022】
チャンディ・パンタニシットさん
エファジャパンのラオス事務所スタッフ、ソンパン。
彼の祖父、チャンディ・パンタニシットさん(94歳・ルアンパバーン県出身)は、1962年に軍に入隊、「戦場」を経験しています。
 
エファが支援しているラオスで、かつて何があったのか。
戦争体験者のパンタニシットさんに語ってもらいました。
 
 
ラオスでの戦争体験 
 
私(チャンディ・パンタニシット)は1928年に生まれました。
10代の頃は戦争もなく、皆が村や家で平和で幸せに暮らしていました。
 
1962年、母と妹を家に残し、私は、自由ラオス軍(ラオ=イッサラ、後のラオス愛国戦線・パテト=ラオ)に入隊しました。銃や武器に触るのも初めてで、多くの仲間(新兵)が、怖さのあまり泣いていました。
 
戦争の相手は主に、フランス軍とアメリカ軍でした。
 
私たちの軍隊は、森や洞窟で生活していました。村人もまた、昼間は洞窟の中に隠れ、夜に月の下で農作に励みました。昼間は空爆や機銃掃射が行われていたので、洞窟から出ることができなかったのです。洞窟が我々を守ってくれる唯一の場所でした。
 
毎日、毎時間、あらゆる場所が爆撃されました。フランス兵もアメリカ兵も、彼らのルールに従わなければ、動物を殺すのと同じように人を殺しました。友だちも、多くの村人たちも、その犠牲になりました。
 
1972年、一部地域ではまだ戦闘が続いていましたが、停戦協定が結ばれ、私はようやく村へ帰ることができました。森や洞窟に隠れていた人々も、自分たちの村へと戻りました。
 
私は右目を失ったことを理由に、村へ戻った後、退役を申し出ました。私の右目は今でも見えないままです。

戦争で亡くなった人への想い

 
戦争では、多くの村人が銃撃や空爆で悲惨な死を遂げました。
 
家や家畜は焼き払われ、皆貧しくなり、両親や子どもと会うこともできませんでした。
 
足や腕を骨折し、ひどい怪我を負い、痛みに苦しんでいる人がたくさんいました。彼らは泣いていて、とても悲しそうでした。
 
何人かの村民は、袋に入れられて川に投げ込まれました。
その光景は、悲惨で残虐で、今でも忘れることはできません。
 
今も残る戦争の傷跡
 
私の父は、洞窟の外で作業していた時に、爆弾によって亡くなりました。母は爆弾の破片が腕に当たって負傷し、腕を切断しました。

戦争が終わった後にも、被害がありました。
 
1979年、当時8歳の甥が、家の裏庭で不発弾を発見し、遊びでそれを岩に向かって投げたところ、爆発し亡くなってしまいました。
 
私は今でも、テレビやラジオで戦争のニュースを見聞きすると、その時の光景を思い出します。
エファスタッフのソンパンとパンタニシットさん

ウクライナで亡くなられた方、難民となった方へ 

 
ロシアとウクライナの戦争のニュースを見聞きしていると、戦争の光景が脳裏に浮かんで、とても悲しくなります。
 
ウクライナの人々は、家を捨て故郷を離れ、家族と離れ離れになり、何人もの人が亡くなり、何十万人の人が難民になったと聞いています。
 
どんな戦争であっても、犠牲になるのはいつも民間人です。私は、ウクライナの人々のために、戦争が終わるよう祈っています。
 
次世代に向けたメッセージ
 
私は、世界が平和で、戦争や殺し合いがなくなるよう願っています。
 
戦争は人々を苦境に陥れます。次世代の皆さんには戦争を起こさないようしてほしい。超大国は高い殺傷力のある破壊的な武器を開発しています。
 
私は、すべての国が平和に共存し、世界がもっと美しいものになるよう願っています。
 
 
 
 
祖父から話を聞いたスタッフのソンパンの想い
 
祖父の話を聞きながら、当時何が起こったのかを想像して、とても恐ろしく感じました。
 
私は実際の戦争を経験していませんが、故郷の村には、破壊された洞窟や、爆撃でできた大きな穴があったことを今でも覚えています。
 
私も祖父と同様に、ウクライナの戦争がすぐにでも終わり、世界から戦争がなくなることを祈っています。
info@efa-japan.org

長い戦争で苦しんだ国々で、今日を生きる子どもたち。

その子たちの「自分ものがたり」を、一緒に支えてみませんか。


「夏募金2022」

キャンペーン終了がせまっています。

期間:2022年6月21日~8月31日


エファジャパンは、貧困やさまざまな障害のため学校にいけない子どもたちを支援しています。

 

学校や地域で、読み書きを学び、情報に触れ知識を増やすため図書館をサポート。親の事情で居場所のない子どもたちのために、児童保護施設事業もサポートしています。


また、本年より障害がある子どもたちへの支援を始めました。⾃分の力で生きていくための能力(ライフスキル)を学び、⾝につけられる場所と機会を提供するため、学習施設の設置、教材開発に取り組んでいます。


ご支援キャンペーン「夏募金2022」でのご寄付は、これらの活動に役立てます。

ご不明な点は、事務局までお気軽にご相談ください。
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